団体概要

現在、学校教育を取り巻く環境としては、

・世界情勢が目まぐるしく変化し、多様化・複雑化していく中で、学校や教員は様々な役割が求められるようになり、学校教育のサービス提供者という位置付けになってしまっている

・子どもの学びを一人の教員が抱えてしまっている

・学校、教員を中心とする従来の学校組織のみでは、多様化する時代における個別最適な子どもの学びを保障することは困難な状況となっている

という課題を抱えており、こうした課題は、学校で起こる問題は学校の問題であって地域の問題ではないという姿勢や本来は地域の中の学校ということを忘れ、子どもたちを地域から隔絶し、学校を聖域化してきてしまったことが要因と考えられる。地域や学校が自分たちの抱える地域課題を自分たちの手で解決するためには、地域の中にある学校として、保護者や地域と学校側の意思疎通を円滑に行っていく必要がある。教育の最大の目的は、子どもたちの学びの最大化・最適化である。そうした子どもを中心とする環境整備が行われるためには、本来的な意味でのコミュニティ・スクールが作られていく必要がある。

その先には、地域の人たちの手を借りやすくなり、教員が教員としてすべきことに向き合えるようになり、子どもたちが地域やそこに住む人々への関心や愛着を持ち、また、地域活動への参画や貢献が増加することで、地域コミュニティの再構築・維持・活性化につながるというメリットがある。

さらに、より発展すると、学校を地域の公共財（教室、体育館、グラウンド等）という地域全体の学び場（地域交流の場、地域に住む人々の学び直しの場）として活用することができ、地域共生社会の醸成による地域課題（高齢者の孤独死、ひきこもり問題、自治会の廃止等々）の解決も可能となると考えられる。